岩合光昭 (c)Iwago Photographic Office
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撮影/岩合光昭 (c)Iwago Photographic Office
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 動物写真家・岩合光昭さんが見つけた“いい(こ)”を紹介する「今週の猫」。今回は、福岡県・藍島の「未来を憂う猫(にゃん)」です。

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 同じ県内にある有名な猫スポット・相島(あいのしま)と同音異字の藍島にも、たくさんの猫が暮らしている。早朝、港を歩いていると漁船をねぐらにしている一匹が、何かくれるの? とでも言いたげな顔をして岸へと跳んできた。手にはカメラしかなく、申し訳ないような気持ちになる。

 最近は、世界中どこの漁港に行っても「昔はもっと猫がいたんだけどね」と言われる。漁獲量の減少で、猫の生存競争も厳しくなっているのだろうか。漁業の行く末を誰よりも案じているのは、猫たちかもしれない。

デジタル岩合 http://www.digitaliwago.com/

週刊朝日 2018年2月9日号