前なら芸能界を辞めたり、去ったりすることに、切なさがあったが、もはやそれは薄くなってきている。
むしろ、それを付加価値として会社を起こしたりビジネスを始めることは、かなりクレバーな生き方なのかもしれない。
有名であったことによって、面倒な人も寄ってきやすいかもしれないが、人との出会いでショートカットできることもある。それに10代から芸能界で一線で勝負をすることの経験値はとてつもなく大きい。見てきた大人の数も違うだろうし。過去の経歴をリセットするのではなく、付加価値として、堂々と武器にして生きてほしいと思う。
今年以降、さらに、女性タレントで、芸能界を引退する人も増えていくかもしれない。引退ブームが来る!? だけど、それって、芸能界がより健全に見えることだし、芸能界に入ることも人生の選択肢の一部くらいに軽く考える人がもっと増えることって、いいことなのではないかと思う。
なので、ももクロの有安さん。お会いしたことはないが、元ももクロという、とんでもない人生の付加価値を武器にして、人生を楽しく満喫して生きていただきたい。
※週刊朝日 2018年2月2日号