その真偽については、もちろん彼女は答えなかった。果たしてレイアはどのようなシーンに登場するのだろう。
「私はオスカー(ポー・ダメロン役のオスカー・アイザック)と一緒に演じるシーンがたくさんあったわ。ポーはレイアの秘蔵っ子で、彼女は彼のことをハンと似たような存在、良い部分もあれば悪い部分もある存在として捉えている。ポーは威圧的なところがあるし、レイアの言うことを聞かないのよ。だから彼女は彼を躾けようとしているの。
マークはデイジー(レイ役のデイジー・リドリー)と一緒にたくさん演じている。そしてジョン(フィン役のジョン・ボイエガ)はケリー(新キャラのローズ・ティコ役のケリー・マリー・トラン)と一緒のシーンが長いの。
私はアクションシーンにも挑戦したわよ。爆発のシーンを幾つかやったの。爆発に関しては、私はかなりのベテランなのよ。撮影前に『爆発があるから心の準備をしておくように』と言われるんだけど、蓋を開けてみるとそれほどじゃなくって。そのたびにがっかりしたわよ、爆発が好きだから(笑)。
私は最初の部分を演じたけど、私が登場しない時間はかなり長くあるわ」
今作でも、キャリーさんの娘のビリー・ロードさんがレジスタンスの中尉役として出演している。
「ビリーは、やっているうちに出番が増え続けているから、きっとライアン(ジョンソン監督)は彼女の演技を気に入ってるのね。彼女は私と一緒に出るシーンがたくさんあるから、私はどうすべきか常に教えているの……なーんて嘘よ(笑)。彼女はとても優れた女優だし、この環境によくフィットしていて、自分だけで撮影現場に入ってくるわ。自信に満ちているし、一緒に働く仲間とよくやっている。娘は楽しんでいたし、私もそんな姿を見られて嬉しかったわ」
と、優しい(甘い?)母の顔を見せる。そして、生涯を通して彼女とともにあったスター・ウォーズについて、こう語った。
「私は長年の間、コミコン(ファンイベント)に行って、多くの人々と会ってきたわ。来場者の皆さんも、家族への愛や想いを強く抱いていると感じる。彼らは子どもや孫にスター・ウォーズを観せているの。赤ちゃんに、レイア姫の衣装を着せたりしている人もいたわねえ。自分が子どものころに感動したものを、家族とシェアしているのよ。そのような作品が人々の心を癒していることは間違いないでしょうね。
私にとって、スター・ウォーズは家族なの。そして家族がすべてなのよ」
キャリー・フィッシャー
1956年ハリウッド生まれ。父はエディ・フィッシャー、母はデビー・レイノルズ。スター・ウォーズ最初の三部作出演後はいくつかの作品に出演し、自伝的小説も執筆。ベストセラーとなり「ハリウッドのくちづけ」として映画化もされ、脚本を担当した。2017年12月に急逝
※週刊朝日2017年12月22日から抜粋、加筆