週刊朝日12月15日号 表紙の土屋太鳳さん(撮影/馬場道浩)
週刊朝日12月15日号 表紙の土屋太鳳さん(撮影/馬場道浩)

 若手トップ女優として必ず名前が挙がる。天真爛漫で一生懸命なヒロイン役が、これほど似合う人はそういない。

 映画「8年越しの花嫁 奇跡の実話」では、結婚式直前に意識不明に陥る花嫁を演じた。新郎と新婦は8年越しの思いを叶えるが、実は土屋太鳳さんも、この映画で12年越しの夢を叶えたという。

「私が10歳のときに受けて審査員特別賞をいただいたオーディションは、今回母親役を演じてくださった薬師丸ひろ子さんのような女優さんを探そう、というものだったんです。最終審査の直前、薬師丸さんの激励のコメントを読んで『女優になりたい』という思いを強くしたので、共演は本当にうれしかったです」

 演技の経験を積むほどに難しさを感じることも増えたが、前向きな気持ちは変わらない。休みがあると一人で新幹線に乗ってロケ地を訪ね、お世話になった方々に会ったり、神社でお参りしたりしているのだという。

 こんなに仕事に夢中だと、ご自身が花嫁になる日はまだまだ先?

「でも、機会があれば前のめりに挑戦したいです。お互いに尊敬し合い、愛することが一番大事なことだと思います」

 キラキラと輝く花嫁姿、目に浮かびます。

(本誌・野村美絵)

週刊朝日 2017年12月15日号