
鳥取市内の飲食店で貴ノ岩への暴行した事件で引退した元横綱・日馬富士は2日、鳥取県警本部で再び、事情聴取を受けた。
同県警は今月中にも傷害の疑いで書類送検する方針というが、その胸中はどのようなものか。
引退会見後、日馬富士と電話で話をした10年来の付き合いという蓮華院金剛寺(広島市)の木原秀成住職が本誌にこう明かした。
「引退した日馬富士を私が心配して『人生山あり、谷あり、まさかあり』とメールを送ると、すぐに本人から電話がありました。彼は家族か誰かと食事をとっていたふうでした。ふっきれたのか、すがすがしい声でした。『また落ち着いたら食事に行きたいです』と言ってました。私からは『いろいろあったけど、前向きにがんばろう』と伝えました」
日馬富士はモンゴル人の妻と3人の子どもと5人で都内で暮らしているという。
「長女は名門小学校へ入った。お母さんもモンゴルから呼んで、別の部屋で暮らしています」
暴行問題の詳細については、日本相撲協会の危機管理委員会が11月30日、中間報告を公表した。
報告によると、1次会で白鵬が貴ノ岩に対し注意し、2次会でも、白鵬が貴ノ岩に注意。貴ノ岩が彼女からのメールを見て、スマートフォンをいじっていたため、礼節を欠くと、日馬富士が殴ったとされている。
「日馬富士は白鵬のことを『大横綱』と言ってました。日馬富士は弟みたいに貴ノ岩を日頃からかわいがっていた。貴ノ岩の横着な態度を見て、いいかげんにせいということでたたいたんだと思う。叩いたことはいけないことですが、日馬富士は不器用なんです」(前出の木原住職)
白鵬は土俵では日馬富士が苦手だったという。ここ1年の白鵬対日馬富士の戦績は3-3と互角だった。
「日馬富士は暴力はいけないことだし、みなさんに迷惑をかけたからというので責任をとって引退を表明した。酒のせいにもしなかった。あくまで貴ノ岩が礼節を欠いたことをたたいた理由に上げました。本当はほっておいたらよかったんです。白鵬を大事にしていたから、白鵬に代わってやってしまった。それが彼の人間性で、結果的にババを引いてしまった」(同)