作家・室井佑月氏は、疑惑が晴れぬ「加計学園」問題について、こう指摘する。
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学校法人「加計学園」が愛媛県今治市に新設を計画している獣医学部が、11月14日、正式に認可された。来年4月、開学することになったみたいだ。
強引だな。自民党が選挙に勝ったから?
林芳正文部科学大臣は、
「課題とされていた学生の実習計画などは改善された」
といっていた。
教員数がぎりぎりといわれる中、就任予定だった教授が辞退したりしてるのに?
東京新聞の11月11日付朝刊に、「『加計』認可答申 疑惑の免罪符ではない」という社説があった。わかりやすいので、抜粋する。
社説は、〈疑惑が晴れないのに、学校法人加計学園に獣医学部を開設させていいのだろうか。文部科学省の審議会は教育環境の適否を審査したにすぎない。なぜ首相の友人が手がけるのかは不明朗なままだ〉ではじまる。
文部科学省の審議会って、学問的見地からチェックするだけ。特区に加計学園が選ばれた過程を、検証するなんてことはしない。
加計学園の謎は、なぜ選ばれたかってことに尽きるんじゃないだろうか。
行政手続きがゆがめられたといわれている。特区担当の内閣府から「総理のご意向」といわれたとする文書が出て来たりしている。