──運動をあきらめずに続けた秘訣は何ですか?
「世界が直面している危機にもかかわらず希望の光が見えてきた。だから自分の中にエナジーが湧いてくる。子供の頃、両親の経営する農場で育ったが、両親は私と姉にこの世界をベターにすることが政治によって可能であることを教えてくれた。それが自分の人生の使命になるとは思ってもみなかったがね。60年代、若い大学生として、幸運にも世界で初めて大気の二酸化炭素増加による影響を説く大学教授に講義を受ける機会があった。以後彼が予想したことはすべてが現実となった。後々教授と話をする機会があったが、私ほど彼の話に心動かされた人は多くなかったようだが。やりがいのある仕事を見つけた人なら誰もがそうだと思う。そこから得られる満足感があるからこそ、続けられるんだよ。またその仕事に意味があればあるほど、逆にそこからエネルギーをもらえるんだ」
(高野裕子)
※週刊朝日 2017年11月24日号
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