──大国こそが地球温暖化問題解決の責任を担うべきという考え方についてどう思われますか?

「二つの考え方があると思う。答えの一つは、大国、豊かな国が手本を見せるべきである、というものだ。しかし環境破壊は国の大小、経済力の差に関わらずすべての国に影響する。だから二つ目の答えは、どの国も同様に対処する必要がある、とも言える。現在の温暖化の原因である汚染の65%は途上国から出ている。人口1人当たりの中国の汚染量はヨーロッパをはるかに超えている。中国の汚染量はここ3年で減少してきているのだが、近年では先進国と途上国の間の摩擦は緩和されつつある。途上国が、自国における危機感を感じるようになったからだ。そして現在は世界で持続可能性革命が起こりつつある。その規模は産業革命と同じくらいの規模だ。この革命が産業革命と異なるのは、イギリスの片隅で起こって西洋社会に徐々に拡大していくのではなく、世界同時に起こっている点だ。変化のスピードとその成果には目を見張るものがある。だからこの闘争に私たちは勝利するという楽観的な気持ちだよ」

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