──滝沢さんは事務所のなかでも面倒見のいい先輩だという話をよく聞きます。

 基本的に、リーダー業は好きじゃないんです。学生時代も、生徒会長とかやったことはありませんし。ただ、上の人たちが言わなくてもいいように、後輩に問題があれば「まずは僕が片付けておきます」という立ち位置ではありますね。

──事務所内では中堅のリーダー的存在かと。

 いえいえ、先輩方がたくさんいらっしゃいますから。ただ、たとえばマッチさん(近藤真彦さん)は、昔はただ面倒を見ていただくだけの関係でしたが、今は普通にやりとりできる関係に近づけたかなと思いますね。

──この映画では事務所の後輩、有岡大貴さんと共演されています。有岡さんに演技のアドバイスをされたり?

 まったくないです。追う側と追われる側ですから、現場ではほとんど話しませんでしたね。でも、有岡は騒いだり驚いたり逃げたりしなくちゃいけない役なので、精神的にも肉体的にも大変だったと思いますよ。

──1995年にドラマ初主演を果たしてから20年以上になりますが、演技に対する思いに変化は?

 やればやるほど好きになります。歌の歌詞を書くのと一緒で、経験するほど幅が広がるというか。今回の役も、30代の今だからできたという気がします。これから年齢を重ねるなかで演技の深みというものが出せればと思います。

──いま35歳ですが、理想の男性像はありますか?

 常に子どもの心を持っていたいな、とは思います。マッチさんとか、おっきな子どもじゃないですか(笑)。でも、そこが魅力というか。

──今年は映画初主演のほかにも、今井翼さんとのユニット「タッキー&翼」が15周年を迎えます。歌手としての活動も、期待しています。

 ありがとうございます。待っていてくれるファンの方がいますから、それに応えていきたいですね。

週刊朝日 2017年6月23日号

▼▼▼AERA最新号はこちら▼▼▼