浅田真央の衣装を着たリカちゃん人形 (C) TOMY
浅田真央の衣装を着たリカちゃん人形 (C) TOMY
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 引退を表明したフィギュアスケートの浅田真央。国民的なアイドルでもあった彼女の決断は、多くの人に驚きと感動を与えた。その影響が思わぬところにも及んでいる。今年で誕生50周年を迎える「リカちゃん人形」だ。

 浅田真央とコラボしたセット商品が、突然の引退で予約が殺到。その人気を裏付けている。

 リカちゃん人形は1967年に発売され、着せ替え人形の代名詞ともなっている。

 50周年を記念して、「浅田真央・リカちゃん人形セット(記念フレーム切手セット付)」(送料・消費税込み1万2千円)を用意。

 着せ替え衣装は2014年のソチ五輪のフリープログラムで着用したもの。商品化にあたっては、浅田真央自らが監修したという。全国の郵便局とネットショップで、3月22日から予約を受け付けていた。

 発売元でキャラクター商品を手がけるエンスカイ(埼玉県草加市)によると、引退で購入希望者が急増。引退表明後の4月11日には、前日の40倍近い数千件の申し込みがあった。具体的な数字は公表できないとしつつ、いまも人気は続いているという。

 そもそもこの商品は、引退をまったく想定していなかったという。エンスカイの企画担当者の男性はこう話す。

「50周年の商品を昨年春に検討した時に、リカちゃんと同じく国民的なアイドルである浅田真央さんとのコラボを考えた。人形のサイズで衣装のキラキラするラインなどを再現するのが大変だったが、本物も借りて製作を進めた。最終的にOKがでたのが今年1月ぐらい。来年の平昌五輪に向け応援する気持ちでつくっていて、引退は夢にも思っていなかった」

 引退がニュースで流れたときには、このまま売っていいのかと一瞬頭が真っ白になったという。

「すでに申し込みを受け付けていて、止めるわけにもいかなかった。結果的に予想以上の人に買ってもらえることになり、ありがたい。私も大ファンで引退は残念だが、浅田選手がくれた感動を人形を通じて届けていきたい」(前出の担当者)

 申し込みは全国の郵便局では5月23日、ネットショップでは同26日まで。商品は11月10日から順次届ける。(本誌・多田敏男)

※週刊朝日オンライン限定記事