(c)カトリーヌあやこ
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 漫画家&TVウォッチャーのカトリーヌあやこ氏は、連載「てれてれテレビ」で今回は「僕のヤバイ妻」(フジテレビ系 火曜22:00~、6月14日最終回)をテーマにした。

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 不倫している夫への巧妙な復讐劇を描いた映画「ゴーン・ガール」にそっくりすぎ!と、放送前から話題だった本作。しかし始まってみれば、「ゴーン」部分は初回でほぼ終了。あとは何やってるかと言うと、出てくる人物、全員悪人!? よってたかって伊藤英明を騙すという、珠玉の「元祖どっきりカメラ」みたいなドラマなのだ。

 とにかく妻である木村佳乃がすごい。夫(英明)が自分を殺そうとしていると気づくやいなや、2億円の誘拐計画を自作自演。自ら薬指の爪をはがし、監禁ビデオを自撮り。

 ネットに夫の浮気現場画像をバラまき、ひとりセンテンススプリング。警察には夫の悪行をタレこみ、身代金もしっかり回収。その2億をエサにして、夫の愛人(相武紗季)に夫殺害計画の共謀を持ちかける。なんなの、この妻、米軍特殊部隊出身としか思えない。

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