放送作家でコラムニストの山田美保子氏が楽屋の流行(はや)りモノを紹介する。今回は、女優も通う“最新セラピー”について。
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効果抜群の美容法を見つけたら、ライバルには「できるだけ秘密にしておきたい」というのが芸能人の常。トーク番組や雑誌インタビューにおける「本当になんにもやってないんです」に、疑いの目を向けている視聴者や読者は多いだろう。
が、この1カ月ほど、本当に多くの有名女優やモデルがSNSで“目からウロコ”な体験談を綴りまくっているサロンがある。5月12日にグランドオープンしたばかりの「THE BOOK青山本店」だ。
ゴールデンウィーク後、店前に飾られた祝花の名札にまず驚いた。仁科亜季子、かたせ梨乃、萬田久子の大御所から、米倉涼子、辺見えみり、畑野ひろ子……。これほど華やかな名札が並んだオープニングも珍しい。
さらに、内山理名、吉高由里子、MEGUMI、石川梨華、先ごろアラフォー婚を発表したMAXのNANAらは、ツイッターやインスタグラムで施術後の感動をアップしている。
「なんにもやってない」ハズの彼女たちが思わず発信してしまうサロンの特徴は、セラピスト(=エステティシャン)全員がハンドテクニックのみならず、心理カウンセリングを本格的に学んでいること。外見と内面双方でコンサルティングし、“KAODACHIマネジメント”を提供するというのだ。
“パリ発”“世界初”のセルフプロデュース体感型ブランドだが、日本初のサービスとして脳波測定に基づく独自の指導方法を開発。数値の変化を見ていくことで、感情や表情への影響を分析してくれる。
日ごろから映画やテレビドラマ、雑誌などの撮影で、あらゆる角度から撮られ慣れていて、その結果も熟知している女優やモデルらがこのサロンに殺到しているワケ。それは、プライベートではもちろん、仕事においても最大限に魅力的な表情を引き出せたらどんなにいいかと考えているからに他ならない。
その劇的なビフォー&アフターから「顔のライザップ」と言う人まで現れた。自分の表情に現れる癖をやわらげ、魅力的な顔立ちに近づかせてくれるサロン。就活や結婚など新スタート前に駆け込む手もある。
※週刊朝日 2016年6月10日号