帰国後、中高一貫校の西大和学園に高校から編入。米国経験を生かして模擬国連部で活動する一方、SSH(スーパーサイエンスハイスクール)部で、遺伝子組み換えの研究にも参加した。タンパク質を超分子化させる研究にも携わり、高2の冬に英語で発表も。高3では生物学オリンピックに挑戦した。
東大の推薦入試を目指したのは、1年次から専門分野を学べるからだ。
「大学ではすぐ深海生物の研究を始めたいんです」
東大は高度な施設が整備され、優秀な研究者も集まる。農学部の水圏生物科学専修で、深海生物の生態などを研究し、将来は研究者を志すという。フランス語のマスターも目標にしている。理由は、
「『ファーブル昆虫記』を原書で読みたいから」
生物好きの小竹さんらしい。
◇東京大学推薦入試の概要
全学部が推薦入試を実施。学校長が推薦できる人数は、各校男女各1人まで。学部ごとに入試を行い、研究したい内容によって文I、文II、文III、理I、理II、理IIIに分かれるが、通常は3年から学ぶ専門分野を1年次から学べる。話題になった「国際科学オリンピックのメダリスト」は例示であり、必要条件ではない。センター試験を受験して720点程度の得点が必要(医学部医学科は780点程度)。173人が出願し、77人が合格した。
※週刊朝日 2016年3月25日号より抜粋