注目の神野は、箱根での快走のあとは故障続き。11月の全日本大学駅伝が約5カ月ぶりの実戦だった。最終区を任され、2位で襷(たすき)を受けたものの、逆転するどころか引き離され、2位のままゴールした。
「差を詰めようとして突っ込んでいくことができなかったわけです。故障明けで、怖さがあったんでしょう。走り込まないといけない夏場に故障してましたからね。彼が走って2位という結果は本人だけでなくチームに心理的な影響を与えたと思います。この全日本で優勝した東洋や3位の駒大は、いける、と思ったでしょうね」(同前)
ちなみに、選手が分散する中、なぜ青学には好選手が多いのか?
「専用トラックをつくっただけでなく、構内にクロスカントリーのコースをつくるなど、学校がすごく力を入れてます。原晋監督は中京大出身で、現役のとき箱根を走っていないからこそ新しい、大胆な采配ができる。今の4年生は非常にうまく育っていて、戦力は今がピーク」(同前)
(スポーツライター・渡辺勘郎)
※週刊朝日 2016年1月1-8日号より抜粋