


ジェスロ・タルのイアン・アンダーソンが、来日する。そして、ジェスロ・タルの『ジェラルドの汚れなき世界』を2部構成で完全再現するという。
ジェスロ・タルというバンドを知らない方も多いかと思われるので、かんたんに紹介しよう。イギリス出身のイアン・アンダーソンを中心に結成され、1968年に『日曜日の印象』でデビュー、全英トップ10入りし、その年の「メロディ・メイカー」誌の人気投票で、ビートルズについで2位となっている。現在では、プログレッシブ・ロック・グループといわれている。
イアンは、フルートとボーカルを担当。片足で立ち、肩よりも長い髪を振り乱しながらフルートを演奏する姿は、他に類をみないユニークな存在だった。
そして、70年に発表したのが、この『ジェラルドの汚れなき世界』だ。
このアルバムのジャケットは、新聞紙のスタイルで作られていた。そして、その第一面には、8才のジェラルド・ボストックという少年が、詩のコンテストで優勝したという記事であり、その詩に曲をつけたのが、このアルバムという説明だった。ビルボード・チャートで第一位を記録し、日本でも話題となった。そして、2012年、50才になったジェラルドをテーマに続編『ジェラルドの汚れなき世界2』が作られたというわけだ。
この40年の間に、当時8才という年齢は、母親の詐称であり、真実は9才であったなどという情報が流れたりもしたが、今では、すべて、イアンの創作ということが明かにされている。そして、新作のジャケットは、今風の電子新聞の体裁となっている。しかし、こんな手の込んだ仕掛けをする人たちの作り出す音楽、気になりませんか?50才になったジェラルドは今どうなっているのか、とイアンは、語りかける。
そして、わたしは、最新の彼の写真を見て、髪型、変えたんですね、と時の流れを思わずにはいられない。
■公演情報は、こちら
http://www.udo.jp/Artists/IanAnderson/index.html