野田容疑者は「大量に電力を消費するJRが許せなかった」などと話しているという ※写真はイメージ
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“自称ミュージシャン”は何をしたかったのか。

 8月中旬からJR東日本の敷地内の変電所付近などで発生した連続不審火のうち1件について、警視庁は9月15日、東京都武蔵野市在住の野田伊佐也(いざや)容疑者(42)を威力業務妨害容疑で逮捕した。

 調べに対し、火をつけたことを認め、「大量に電力を消費するJRが許せなかった」などと話しているという野田容疑者は、父が日本人、母がイスラエル人。色白で、長髪のヘアスタイルは一人前のミュージシャンに見えなくもない。

 仲間と結成したロックバンド「ACCA」のウェブサイトには、自身が作詞した「GUERILLA」という曲の歌詞を掲載していた。

<隠れろ! 隠れろ! 隠れろ! 隠れていろ! 攻撃の時が来る迄。燃やせ! 燃やせ! 燃やせ! ナショナリスト達が蟻のように集まる ヘッドクォーターを燃やしてしまえ!>

 まるで事件を予言していたかのような内容だ。尊敬するバンドが英国のブラック・サバス、ジューダス・プリースト、米国のメタリカというから、ヘビメタ調で絶叫するのだろう。

 ACCAとは別のバンドにも所属しながら音楽活動を続けていたが、ブレークには程遠い状態だった。2012~13年ごろに数回出演した東京・池袋のライブハウスの店長が言う。

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