維新の党からの「新党結成」ラブコールに、「名前を変えればいいというものでもない」と慎重な民主党・岡田克也代表。だが参院でも行われそうな安保関連法案の「強行採決」が、岡田氏に“重大な決断”をさせるとの見方が党内で広まっている。同党の中堅議員が説明する。
「10年ぶりに代表に復帰した岡田さんですが、通常国会は数を背景とする安倍政権に押し切られてばかり。今回の安保もそう。忸怩(じくじ)たる思いでしょう。数の必要性も痛感しているはず。持論である二大政党制に向け、新党結成に舵(かじ)を切る可能性は十分にある」
民主の国会議員は130人。分裂する維新の党などから30人が加わり新党を結成すれば、存在感はグッと高まる。最近、岡田氏が「維新の党」の江田憲司前代表や「生活の党」の小沢一郎代表と、頻繁に面会しているとの情報も流れている。ベテラン議員は「江田氏とは新党に向けての政策のすり合わせ。小沢氏からは新党結成のノウハウを教わっているのでは」と指摘する。
9月3日には大西健介衆院議員ら若手が岡田氏と面会し「執行部は解党を決断し、新党を結成すべきだ」という要望書を提出した。岡田氏は怒るどころか、熱心に耳を傾けたという。