機体は無残なまでにバラバラになっていた。
3月24日、ドイツの格安航空会社(LCC)ジャーマンウィングスの旅客機がフランスの山中に墜落。乗客乗員150人の生存は絶望的とみられている。
仏検察当局は26日、ドイツ人のアンドレアス・ルビッツ副操縦士(27)が「意図的に機体を墜落させた」との見解を発表。ルビッツ氏の自宅からは「勤務不可」を指示する医師の診断書が破られた状態で発見され、会社に精神疾患を隠していた可能性が浮上している。
日本では機長による「逆噴射」が原因となった1982年の日本航空機羽田沖墜落事故の後、精神面のチェック体制が強化されたという。航空機乗組員の身体検査などを実施する一般財団法人航空医学研究センターはこう説明する。
「航空会社のパイロットは全員、半年もしくは年に1回、身体検査が義務付けられている。精神面の検査もあり、ペーパーではなく精神科の医師との面談となります。当然、精神面の検査で落とされる人もいます」
ジャーマン社では精神面の定期検査を行っていなかったという。