ウィリアム王子
1982年、英国のチャールズ皇太子と故ダイアナ元妃の長男として生まれる。イギリスの王子として史上初めて小学校に通うなど一般人に近い環境で育ち、セントアンドルーズ大学を卒業。2011年にキャサリン妃と結婚し、男児の父に=3月1日、単身来日で宮城県女川町などの東日本大震災の被災地を積極的に訪問(代表撮影) (c)朝日新聞社 @@写禁
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 今年2月、初来日した英国のウィリアム王子。宮城県女川町などの東日本大震災の被災地を積極的に訪問し話題となったが、注目したいのは、そのファッション。ファッションデザイナーのドン小西氏も「さすが王子」と唸った。

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 あたしはキャサリン妃の大ファンだからさ。久しぶりにじっくり見たけど、いやいや、見るからにラフだよね。ノンネクタイっていうのにも驚いたけど、だからってチーフのひとつもない。ネイビーのジャケットに、グレーのセーター、足元はスリッポンで、パンツなんてチノパンだもんな。色もデザインも飾りっけも何にもなくて、ベビーカーを押して散歩してる若いパパみたいなイデタチじゃないの。

 被災地への気配りもあるんだろうけど、思い出すのはお父さんのチャールズ皇太子だよ。気を抜かない英国調のスーツが定番で、このリラックスファッションとは対照的。時代が変わったんだろうな。つぎの王子が来日するころには、スウェットパンツでご視察、なんてことになるかもしれないね。

 しかしこうもデザインがシンプルだと、つくづく重要なのはサイズ感だね。そこはさすがに王子。上着にしろパンツにしろ、絶妙にフィットしてるもんな。ラフなファッションとは、ダボダボな服だと思い込んでいる日本のお父さん、お手本をよく見て、今年のクールビズ等にお役立ていただければ。

週刊朝日 2015年3月20日号

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