「アラーキー」の愛称で知られる写真家・荒木経惟(のぶよし)氏と作家・林真理子氏との対談が実現した。レディー・ガガのヌード写真や報道写真など、これまで数々の作品を手がけてきた荒木氏だが、なかでも「案外ワクワク続けている」というのが週刊大衆の連載「人妻エロス」だという。
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荒木:女の50歳前後って、いちばんパワフルでいいね。昔はさ、垂れたオッパイとか三段腹、恥ずかしくて見せたくないっていうのがあったけど、いま、ないんだよ、それが。
林:「週刊大衆」の読者は、三段腹とか垂れ乳とか見て喜んでるんですか。
荒木:そうそう、「腹が出てなくちゃいやだ」っていう男も出てきたからね。土偶だよ、土偶、昔は土偶を奉ってたんだからさ。
林:アハハハ。
荒木:撮りながら「おっ、いいね、下にもオッパイがあって」なんて言っても、ぜんぜんいやがらなくて、受けて立つ女たちは素晴らしいよ。最近は、亭主に内緒っていうのが多いんだって。現場ではまず、来る途中で買ってきた下着にはき替えるわけ。そうすると、旦那に見つかったときにひとこと言えるんだよ。「私がこんな下着はいてるの、見たことないでしょ」って。だからその下着、捨てていくんだよ。
林:50歳ぐらいだったら、奥さんの裸を10年ぐらい見たことない人、いっぱいいると思うな。だから裸見ても、わからないんじゃないですか(笑)。