「原発反対」とあるテレビ番組で言った司会者が問題になり、詫びを入れる事態となった。作家の室井佑月氏は、この件に関して疑問を投げかける。
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朝のワイドショーの有名司会者が番組の中で「原発反対」という発言をし、問題となったみたいだ。司会者の方は、後日、番組内で、「選挙の争点の一つである原発問題について、司会者の立場としては中立性を欠く発言をしてしまいました」。そうお詫びすることになった。
原発問題はたしかに今度の選挙の争点の一つだ。でも、選挙の争点であるというのは小さなこと、それ以上の国の大問題じゃない?
別に司会者の方は、「わたしは原発反対だから××党を応援する」といったわけじゃないのだ。孫もいて不安に思うっていったぐらいで謝らなきゃいけないって、おかしくない?
このことがあってからテレビでは、原発についてどう思うのか、具体的なコメントは良くないこととなった(はっきりいわれたわけではないので、言葉通りのニュアンスです)。
衆議院選が近いからだというけれど、あたしは納得できない。不自然じゃん。
選挙でどいつが受かろうが、どいつが落選しようが、たぶん誰も事故を起こした福島原発の心配を無くしたりできない。ってことは、いつ話題にしてもいいことなんじゃないの? むしろ、いつも話題にしなきゃいけないことなんじゃないの?
※週刊朝日 2012年12月21日号