韓国の李明博大統領が竹島に上陸 (c)朝日新聞社@@写禁
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 共産党の志位和夫委員長(58)は、尖閣諸島を巡って「領土問題は存在しない」と繰り返すだけの日本政府の姿勢を「だらしない」と一蹴し、解決に向けた要諦を説いてみせる。ニコニコ動画でも話題となり、右派もうならせる、その「正論」を聞いた。

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 私たちは日本の尖閣諸島領有は、歴史的にも国際法上も正当という見解を突っ込んで明らかにしています。

 根拠は、三つあります。

 第一に、日本は1895年1月に尖閣諸島の領有を宣言しましたが、これは、「無主の地」の「先占」――それまで持ち主がいなかった土地を先に占有する、国際法上まったく正当な行為でした。中国側は、国家として実効支配していたことを証明する記録は一つも示し得ていません。

 第二に、中国側は1895年から1970年までの75年間、日本の領有に対して一度も異議や抗議を表明していません。相手国による占有の事実を知りながら反対の意思表示をしなかった場合は、相手国の領有を黙認したとみなされる。これが中国側の最大の弱点ですが、有効な反論はできていません。

 第三は、日清戦争(1894~95年)に乗じて日本が不当に尖閣諸島を奪った、という中国側の主張ですが、日清戦争によって日本が不当に奪ったのは「台湾とその付属島嶼(とうしょ)」および「澎湖(ほうこ)列島」で、尖閣諸島は含まれていません。中国側の主張は成り立たないのです。

週刊朝日 2012年10月26日号