「守備は嫌いではないです。打球へのスタートなどは感覚でやれている感じ。インパクトの瞬間に反応できてもいます。それがハマった時には追い付けそうにない打球でも届いたりする。そういう時は気持ち良いですね」
現役時代は鉄壁な守備力を誇るユーティリティー選手だった笘篠誠治1軍外野守備走塁コーチはオコエの守備を評価しつつも、さらなる進化が可能と言う。
「身体能力が高いし、センスは抜群。ただ、今は本人が言うように守備に関しても感性でやっている部分がある。打球に対しての反応は素晴らしいものがあるので、センターなら任せられる。曲がったりする独特の打球が多い、レフト、ライトはもっと捕球経験を積めば良くなる。またカバーリングなども献身的に行う必要がある。そういったこと1つずつを丁寧にこなして欲しい」
オコエは言動や見た目で誤解されやすいタイプだが、技術をもっと磨いて結果を出すことへの執念は誰にも劣らない。
「インパクトを残す結果を出したい。結果というと数字ばかりを言われるけど、そうではない。ここぞ、という場面でスゴイ働きをして、誰の印象にも残るようなプレーをしたい。その中には自分自身も含まれる。自分自身が忘れられないようなインパクトあるプレーをしたい。そうすればもっと楽しいはず」
今年23歳、大卒新人と匹敵する年齢となり言い訳は許されない。それは本人が誰よりも理解しており、「インパクトを残す」という言葉には確固たる立場を築くといった意味も含まれている。そこにはブレはなく、それこそがチームの勝利にも直結すると信じている。
オコエは声を張って高らかに宣言する。
「想像を超えるようなことをしますよ」
(文・山岡則夫)
山岡則夫/1972年島根県出身。千葉大学卒業後、アパレル会社勤務などを経て01年にInnings,Co.を設立、雑誌『Ballpark Time!』を発刊。現在はBallparkレーベルとして様々な書籍、雑誌を企画、編集・製作するほか、多くの雑誌、書籍、ホームページ等に寄稿している。Ballpark Time!公式ページ、facebook(Ballpark Time)に取材日記を不定期更新中。現在の肩書きはスポーツスペクテイター。
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