田村耕太郎さん
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アホとの生存競争はしんどい
アホとの生存競争はしんどい

「アホとは戦うな。時間の無駄である」と提唱する、元政治家であり、現在はシンガポール・リークアンユー政治大学院で教鞭を執る田村耕太郎さん。しかし、シリーズ75万部を突破した著書『頭に来てもアホとは戦うな!』の読者からは、「それでも戦ってしまう……」と多くの悩みの声が寄せられているという。日々の仕事・暮らしの中で「アホ」に悩んでいるあなたに、ちょっとでも気持ちが楽になるヒントを田村さんが提案する連載「アホから解放される相談室」。今回は「アホが得する世界が許せない」について。

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【相談】
 最近、この世の中は「アホのほうが得をする世界なのではないか?」と思うのです。モンスタークレーマーや、自分に都合のいいように事実をねじ曲げる人、弱そうな人を選んで攻撃してくる人、仕事をなすりつける人、この連載にもそんなアホがたくさん出てきましたね。

 多くの優しい人は、何も言えずグッと飲み込んで頭を下げて、時には惨めな思いをして、損ばかりしている気がします。結局、得をしているのはアホなのです。

 この世の中は、優しい人が損をしてしまう世界なのでしょうか? 僕は、優しい人が得をする世界であってほしいと思います。そのために僕は何ができるのでしょうか。

■アホは積極的に利用すること

 残念ながら、アホという存在が消えることはないでしょう。むしろ、世の中が窮屈になればなるほど増えていくかもしれません。

 ひとつ言えるのは、アホと戦う人には大損失しかないということです。ちなみに、ここで言うアホとは日常的にあなたのストレス源になっている存在のことです(犯罪・ハラスメント行為をする人は、時には戦い、厳重に処罰されるべきですが)。

 できることがあるとすれば、逆説的ですが自分に集中することですしましょう。

 私が伝えたいことのベースには「自分に集中する生き方にしよう」という“生き方改革”の話が私の本のベースにあります。

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戦わないで勝つことが最善