■解散後初のソロアルバムにも期待

 そんな人気俳優もすでに47歳。とはいえ年相応の作品をしっかり吟味し、最近では映画俳優としてのキャリアもしっかり重ねるなど、精力的に活動を続けている。民放ドラマプロデューサーは次のように語る。

「特にSMAP解散以降は、さまざまな作品で新たな取り組みを続けています。昨年の主演映画『検察側の罪人』や今年の正月映画『マスカレード・ホテル』は立て続けにヒットを記録し、映画俳優としての地位を確立したといっても過言ではない。今も映画のオファーは殺到しているそうで、来たる50歳の年に向けて、もっとヒット作が量産されるのではないでしょうか。また、来年1月にはファン待望のソロアルバム『Go with the Flow』で音楽活動を再開します。これはB’zの稲葉浩志さんや槇原敬之さんや森山直太朗さんら錚々たる天才たちが木村さんのために曲を書下ろしたもので、購入者限定のプレミアムイベントを予定しているなど、本気度がうかがえます。SMAP解散後は彼の歌声をずっと聴けなかったわけですから、これはファンならずとも注目に値すべき作品になると思います」

 2020年もエンタメ界の第一線を走り続けそうな木村拓哉。TVウオッチャーの中村裕一氏は、彼の魅力を次のように分析する。

「3年前のSMAP解散騒動の際には、グループ分裂の元凶のようにバッシングされましたが、報道を見る限り最初から『事務所に残る』という意志はブレておらず、終始一貫していました。おそらくそこが既存のファンには心強く映り、それ以外の人たちにも彼の揺るぎない魅力として刻まれているのではないでしょうか。また来年1月には主演を務めるスペシャルドラマ『教場』が放送されますが、冷徹で厳しい警察学校の教官役ということで髪を白髪に染め、これまでに見たことのないビジュアルにチャレンジしています。これだけのトップポジションにいながらもアグレッシブさを失わない仕事への取り組み方と、多くを語らず、自身の背中で語る彼の生きざまが、変化の激しい今の時代、幅広い層の人たちから支持されているのだと思います。これからも稀代のスター『木村拓哉』として、エンターテインメントのど真ん中を突き進んでいくことでしょう」

 今いるポジションに決して甘んじることなく、新境地開拓に邁進し続ける木村拓哉。もうしばらく彼の独走状態は続きそうだ。(藤原三星)

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藤原三星

藤原三星

ドラマ評論家・芸能ウェブライター。エンタメ業界に潜伏し、独自の人脈で半歩踏み込んだ芸能記事を書き続ける。『NEWSポストセブン』『Business Journal』などでも執筆中。

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