秋のハイライトを列車に乗って満喫したい! きらびやかに彩られた紅葉風景をより堪能するための「首都圏でも満喫できる『紅葉絶景路線』3選!」に続き、西日本で注目の紅葉路線と、プラスアルファの楽しみが広がる「観光列車」をピックアップ!
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■展望列車は行くよ「もみじのトンネル」を ~比叡電車「展望列車きらら」
西日本の紅葉探訪列車のなかで、まずおススメしたいのが「叡山電車」の愛称で親しまれている叡山電鉄だ。
叡山電車は京都市をエリアとする私鉄路線。出町柳と八瀬比叡山口(やせひえいざんぐち)とを結ぶ全長5.6キロの叡山本線と、宝ケ池(たからがいけ)で叡山本線と分岐し鞍馬(くらま)までを結ぶ8.8キロの鞍馬線からなっている。全長14.4キロと比較的コンパクトな市街路線ながら車窓美でも知られ、紅葉を目的として訪れる人も多い。
とりわけ、山間部となる鞍馬線の二軒茶屋(にけんちゃや)~鞍馬間では勾配や急曲線など山岳路線の様相を呈し、沿線風景が一変。市原駅付近で鞍馬川と出会うといよいよハイライトで、つぎの二ノ瀬駅との間にはイロハモミジやオオモミジが線路際を包む「もみじのトンネル」と呼ばれる絶景がおよそ250メートルにわたり車窓を彩る。
見ごろはおおむね11月中旬から12月上旬(年によって異なる)。11月上旬から下旬にかけては、貴船神社とその周辺で開催される「貴船もみじ灯籠」と合わせ「もみじのトンネル」区間がライトアップ(夕方~21時ごろ)されるので、日中と合わせ夜間の探訪も楽しみたいところ。
この「もみじのトンネル」をより堪能するには、展望列車「きらら」に乗ってみたい。
「きらら」は沿線の四季、とりわけ紅葉の美しさをデザインに取り込んだ文字どおりの「紅葉探訪列車」。最大で高さ1050ミリメートルに及ぶ大型の側窓に加え車体傾斜に合わせて天窓を設置するなど、車内は開放感抜群! 座席は2+1列のクロスシートで、うち各車両8席が窓に向けて配置されているのは、観光列車らしい設計といえる。