とはいえ、どんなに気をつけても突如現れるのが彼らの怖いところでもあります。どんなに注意していても、彼らに目をつけられてしまうこともあるでしょう。

 万が一遭遇してしまった場合は、次のように冷静に対応するのがいいでしょう。

 あおり運転なら絶対に窓を開けない。車のナンバーや運転手の写真をこっそり撮る。車内に友人や家族がいたら車内から警察に連絡。電車での不審者、あぶない通行人がいたら、刺激しない程度にゆっくり距離を置く。攻撃を受けたら、バッグなどで防御。腕に覚えがあっても、相手が刃物等を出してきたら絶対に不利なのでこちらからは反撃しない。戦意を高めない。目をそらす……。

 私の用心深い友人には、「バックパックにノートパソコンと水のボトルを入れ刃物でも貫通されないように携帯しておく」という人もいます。そこまでどうかと思いますが、荷物でかなり攻撃も防御できるようです。

 また、基本的にこういう人は相手を屈服させたいと心の中で思っているでしょうから、攻撃されたら、わざとらしくない程度の「やられたフリ」が効きます。「参りました」という姿勢です。

 攻撃的な捨て台詞を吐かれたとしても、卑屈になる必要はありませんが、カッとなったり、効いてないぜといった反応はしない方がいいと思います。

 まず自分が不快な思いをしないためには、予防と準備が一番です。とにかく「ターゲットにならない」「戦意を高揚させない」ことが大切です。

 また当然ではありますが、あおり運転や“ぶつかり”は犯罪となりうる危険な行為です。身の安全を確保して通報しましょう。

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