今市新之助
各所でその実力を認められている指原だが、卒業後どのような路線で仕事を続けていくのか。順風満帆のようにも見えるが、懸念もあるという。
「まずAKB48を卒業したメンバーがその後、なかなか芸能界で活躍できていません。本当に成功したといえるのは川栄李奈さんくらいでしょう。指原さんの場合、テレビの裏方、スタッフたちがどう思っているかにかかっていると思います。現役時代、やはりAKBグループの看板があるので、どうしても自然とスタッフに対し『上から目線』になってしまうこともあります。若いADやディレクターたちが指原さんのことをどう思っているか心配ですね。人気絶頂にある若いタレントが陥りがちなんですが、大物タレントからの覚えが良くても、若いスタッフに評判がよくないということは多々あります。今はいいのですが、数年後、彼らが出世した時にどうなるか。もしスタッフたちからの評判が良くなければ、徐々にテレビで見なくなってしまう可能性もあります」（民放情報番組ディレクター）
いくら大物タレントからの覚えが良くても、キャスティング権は局側にある。そういう意味で、必ずしも指原も安泰とは言えないようだ。一方でNGT48の騒動に積極的に発言している指原についてはこんな意見も。
「彼女は良くも悪くも、的確なタイミングに的確なコメントを発することができる能力がずば抜けている。それゆえに、今回の騒動に関した一連の発言も、ある意味“ポジショントーク”と捉えられかねない。AKBグループの運営内部でも指原の言動については賛否両論あるそうで、頼みの綱の秋元さんはすでにアイドル運営に興味を失っている状態とも。卒業後の“後押し”がどれほどあるかも不明です」（芸能事務所関係者）
テレビウォッチャーの中村裕一氏は指原の今後について、「芸能界以外でも活躍できる場所が数多くある」と言う。
「AKBグループをはじめアイドルビジネスが徐々にピークアウトしていくなか、絶妙のタイミングで卒業するあたりの読みの鋭さはさすがだと思います。たとえテレビで重用されなくなったとしても、ビジネスアドバイザーやコンサルタントとしても充分、活躍できるでしょう。いずれ、エンターテイメントビジネスの分野で経済誌なんかで取り上げられている姿も容易に想像できますし、それだけの素質とスキル、経験を持っていることは間違いない。最終的に彼女が何を望み、何を目指すのかは現時点ではわかりませんが、これまで組織の中で奮闘してきた分、独り立ちしても相応の成功は期待できるのではないでしょうか」
指原もAKBを卒業すれば少しはゆっくりできて周りが見えるようになるはず。体制をととのえて、長く活躍を続けてほしいものだ。（ライター・今市真之助）
ラリー遠田
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