
昨年、ロサンゼルスにプライベートで2カ月間留学した山下智久さん。現地での経験や英語の学習法、外国人との上手な付き合い方などを、現在発売中の「AERA English 2019 Spring & Summer」(朝日新聞出版)で語った。抜粋して紹介する。
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前回のインタビューから1 年。その間、全編英語&中国語の映画「サイバー・ミッション」への出演、米国グラミー賞授賞式のリポート、オール英語での作詞など、山下さんの英語力は多方面で発揮されてきた。
しかし、華やかな実績の陰にはストイックで地道な英語学習がある。2018年の春には、英語を学ぶためにロサンゼルスに2カ月間滞在した。完全なプライベートだという。
「留学とかではなく、普通に現地で暮らしただけなんです」と本人は謙遜するが、平日は語学学校に通い、伝統ある演劇スクールでもレッスンを受けた。英会話のスキルアップのために、ランチやディナーは現地の友人とテーブルを囲んだ。ときには友だちの友だちや、そのまた友だちが加わることもある。初対面の彼らは、山下さんをただの日本人の「トモ」として見る。だからこそ「Nice to meet you.は本当に大事な言葉です」と山下さんは実感したという。
「ただ、そこから先は人と人の会話ですから、日本と同じ。天気の話や、洋服をほめたり……普通ですね(笑)」
たとえばどんな風にほめるんですか?と聞くと、「I like your glasses.とか……ほめるときにはI likeやI loveをよく使います。でも、実は人見知りなので大変なんです」と笑う。
語学学校に通ったのは発音矯正のためだ。単語と単語のつながりをなめらかにするのが目下の課題。
「それまでの発音でも理解はしてもらえましたが、レッスンを受けたら、一発で伝わるようになりました」
重点的にトレーニングしたのはLとRの区別だった。
「毎回先生と、舌の位置はここ、ここ、ここ!って(笑)。ゴルフだって1000回打って、ようやくヒットするスウィングが決まるものですよね。英語の発音も同じで、反復練習を繰り返すことで『これだ!』っていう舌の位置がわかるんです」