厳しいと言われる巣鴨のHPを見ると、「硬教育(努力主義)による男子英才教育」の理念から始まり、年間行事には「大菩薩峠越え強歩大会」、総フンドシ姿の「巣園流水泳学校」、さらには「蹴球班」「籠球班」と呼ばれる部活動紹介と、なかなか勇ましい文字が並ぶ。

 約20年前の卒業生に聞くと、

「毎朝、詰め襟が閉まっているかチェックされて、3回見つかると親を呼び出して反省文。買い食いも禁止。柔剣道が必修で全員有段主義、早朝寒稽古もあった。夏合宿も、朝5時半に起こされて夜11時くらいまで勉強。みんなどうやって脱出するかみたいな感じで、遊びたい盛りにはきつい。海城とかの方がイケてた」

 と、消化不良気味な青春の思い出が返ってきた。それでも、こう笑った。

「生きる力という理念はいいし、本当に強靭な人間ができるので、今の子にもはまったらとてもいい教育だと思う。最近はマイルドになったと聞くけど、友だちの中には『それじゃイカン』と言う人もいる」

 森上さんも「巣鴨は昔と全然違うので、もっとイメチェンを推していかないと。これから良くなる」と、期待する学校だ。

 世の流れを反映してきた受験の世界。次の時代を引っ張るキーワードは果たして……。(小林幸帆)

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