■抑え投手


岩瀬仁紀(中日)
次点
佐々木主浩(横浜)
高津臣吾(ヤクルト)
藤川球児(阪神)

 多くの名クローザーが誕生した平成。全盛期の絶対的な存在感なら佐々木と藤川、大舞台の強さなら高津だが、一人を選ぶならやはり岩瀬になる。通算407セーブ、1002試合登板は日本記録で、入団1年目から15年連続50試合登板を果たすなど、まさに鉄腕の名にふさわしい活躍だった。岩瀬の存在がなければ落合中日の黄金時代がなかったことは間違いないだろう。

■捕手
古田敦也(ヤクルト
次点
谷繁元信(横浜・中日)
阿部慎之助(巨人

 捕手は迷うことなく古田を選出。野村ID野球の申し子と言われ、ヤクルトの黄金時代を築いた。リード面だけでなく通算.462を誇る盗塁阻止率、首位打者にも輝いたバッティングも見事で、日本シリーズMVPに2度輝くなど大舞台での強さも光った。

 次点は谷繁と阿部の二人。谷繁は中日移籍後に凄みが増し、35歳を過ぎてから5度のゴールデングラブ賞を獲得。通算3021試合出場は日本記録だ。阿部は打てる捕手の代表格。2010年(平成22年)には捕手として史上3人目となるシーズン40本塁打(44本)をマークし、2007年(平成19年)からは8年連続ベストナインに輝くなど長く巨人の屋台骨を支えた。

■一塁手
新井貴浩(広島・阪神
次点
落合博満(中日・巨人)
ペタジーニ(ヤクルト・巨人)

 今シーズン惜しまれつつ引退した新井を選出。出場試合数はサードとファーストが約半分ずつだが、やはりファーストでの活躍の印象が強い。粗っぽいイメージがあるが、打率3割を4度マークしており、通算打率は.278と決して低くない。FAで移籍した阪神を退団し、古巣の広島に戻った後の39歳のシーズンでMVPを獲得した活躍は見事だった。

 落合は三冠王を3度獲得したロッテ時代が全盛期だが、平成でもホームラン王と打点王を二度獲得。その高い技術をセ・リーグでも発揮した。ペタジーニはヤクルト、巨人での6年間で223本塁打をマーク。打率3割を5回記録し、出塁率も6年連続で4割を超えるなど長打力だけでなく、確実性も光る選手だった。

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