だが、これほど連日ニュースで取り上げられ、片山氏の辞任は時間の問題かと思いきや、自民党は意外にも余裕を持っている。自民党国対関係者はこう話す。

「炎上は想定内。もともと片山さんは内閣府の大臣で重要法案を持っていない。野党に法案を盾に審議拒否されることもないので、『内閣委員会で勝手に野党とやってて』という感じ」

 それでも、今ののらりくらり答弁で国会を乗り切れるのか。

「口利きを依頼した業者は自民党の支援者で、もう話はついていると聞いた。それに片山さんは二階派。前に同じ派閥の今村復興相が失言問題で辞任したとき、二階さんはずいぶんと安倍さんに怒っていた。今回、片山さつきの首を切ったら『また守らなかった』と怒りを買うだろう。それで放置している」

 別の野党議員は、片山氏を辞任に追い込めないいらだちをこう吐き捨てた。

「安保法制で憲法の解釈の変えたぐらいだから、公選法もあっせん利得処罰法も法解釈を変えるぐらい平気なんだよ」

 国会の劣化が止まらない。

(AERA dot.編集部/西岡千史)

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