番組内では資料映像のような形で別の地域の自転車による橋渡りの映像が使われているが、それはタイで撮影されたものだったという。賞金の支払いや会場の設営なども「番組としてはしていない」(同)と強調したが、コーディネーターがラオスでとった具体的な行動について問うと、日テレが発表した文書に「(詳細が)書かれていない」との理由で、回答を避けた。
なお、祭りで2位になり、週刊文春で賞金を受け取った証言しているウィラスク君は、橋を自転車で渡るゲームは初めての体験だったとも話している。ところが、番組ではウィラスク君を<数々の大会を制している><優勝候補>と説明していた。
この点について日テレは文書で、番組内で祭りが毎年開催されているかのような表現があったとして、<誤解を招く表現><番組として真摯に反省すべき点があった>と陳謝した。
海外取材で問題となったテレビ番組は、「イッテQ」だけではない。2007年には、「発掘! あるある大事典2」(関西テレビ)が打ち切りになったことがある。
あるある大事典では、納豆の健康効果を「最強の食材」と紹介するために、米国の大学教授に取材。ところが、放送されたときには教授の英語のコメントの音を消し、番組にとって都合のいい日本語のコメントをナレーションでかぶせていた。
この問題を最初に報じた週刊朝日が、番組を制作した関テレに質問状を送ったところ、関テレは回答をせずに記者会見を開催。社長が出席してねつ造を認め、番組は打ち切りになった。関テレは、企業としても日本民間放送連盟(民放連)から除名された(現在は復帰)。
国内の番組収録でも、11年に対決企画の人気番組「ほこ×たて」(フジテレビ系)が、実際に収録された対決の内容とは異なる編集が行われたとして、出演者が告発。ヤラセが発覚し、打ち切りになった。