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ハロウィーン直前の週末、仮装した人たちが集まった渋谷では、軽トラックが横転させるなど一部が暴徒化。毎年、ゴミの放置や痴漢行為などが問題になっていたハロウィーンだが、カンニング竹山さんは「普及させて金儲けしようとした人たちに責任がある」と指摘する。
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ハロウィーンはここ5年ぐらいで急に盛り上がってきましたけど、実は今年、大規模なイベントもほとんど無かったんですよね。毎年、いろんな問題が起きたから渋谷区も事前に自粛要請をしていたし、昨年、一昨年まではアーティストや芸人が「ゴミ拾いしましょう」って呼びかけてたけど、今年はそれも無かった。逆に、何も無かったことによって、目的もルールもない人たちが、とにかく派手に騒ごうと集まって、勘違いした一部の人たちが暴徒化しちゃったわけです。
なぜ、こんなことになったのかというと、ハロウィーンという外国の文化を普及させて、商売しようとした企業やメディアの責任だと僕は思うんですよね。ここ5年ぐらいでイベントやらCMやらで煽りに煽って、スポンサーさんにはお金が入るようになり、経済効果はバレンタインデーを抜いて1300億円ぐらいになっているんですよ。
クリスマスも、日本の高度成長期とかに金儲けのために流行らせたものでしょ。もともとはファミリーで楽しむ日だったはずが、日本ではカップルが愛を育むものに変わったけど、それは色恋沙汰は起きたとしても、人に迷惑かけないから良かったんですよ。でもハロウィーンの場合は、みんなでバカ騒ぎしましょうっていうイベントになってしまった。本来は収穫祭で、子どもが仮装したり、街を歩いてお菓子をもらったりする日なのに、結局、子どもたちがかわいそうですよね。
まあ、悪い言葉で言うと、企業やメディアが仕掛けたことにみんな踊らされただけ。おそらくハロウィーンブームが始まったころに中学生だった子たちが、いまごろ大学生や社会人になっていて「大人になったからみんなでハロウィーンに行こうぜ、イエーイ!」って花開いたのが今年だったんだと思う。