複雑なプログラミングをしなくてもアプリが作成できる(デジタルハリウッド株式会社提供)
複雑なプログラミングをしなくてもアプリが作成できる(デジタルハリウッド株式会社提供)
一つ一つの動作や表示されるデータなどに対応するブロックをつなげて、アプリを作成する(デジタルハリウッド株式会社提供)
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一つ一つの動作や表示されるデータなどに対応するブロックをつなげて、アプリを作成する(デジタルハリウッド株式会社提供)

 スマートフォンを、より便利に、より楽しく使うのには欠かせないアプリ。そのアプリの作成といえば、複雑なコード(プログラム言語)を扱うもので、素人では到底無理なものというイメージがあるかもしれない。しかし、そんな難しいプログラミングをしなくても、アプリを作成できる方法があるという。

 IT関連やデジタルコンテンツの人材育成スクールを展開しているデジタルハリウッド株式会社(本社/本校・東京都千代田区)が、インターネット上で公開しているアプリ作成ツール「JointApps(ジョイントアップス)」(無料)は、Android対応のタブレットかパソコンと、インターネットに接続できる環境があれば、アプリの手作り体験ができる。

 このツールでは、コードを打ち込む代わりに、文字を表示させる機能やカメラ機能といったさまざまなプログラム群を見た目で分かりやすくした「ブロック」に置き換え、この「ブロック」をつなぎ合わせていくことで、アプリの動きを作り出せるという。

 きっかけとなる動作(ボタンを押す、タイマーを作動させるなど)のブロックと、それに伴う結果(画像や文字が表示される、写真を撮影する、など)のブロックとをつなぐことで、例えば、「ボタンを押したら、文字が表示される」といった一連の流れが作れるのだ。

 アプリを構成する全ての流れをブロックでつないだ後、各ブロックに必要なデータ(文字や画像)を入れてレイアウトを行えば、アプリが完成する。作ったアプリは、専用の再生アプリ「Joint Apps Player」(Android対応・無料)をインストールして利用できる。

 同社によると、「JointApps」を使ったアプリ作りは、アプリに必要な機能や性能を理解してから、ブロックを並べていく、という手順が必要になるため、アプリに必要な要素を考え、用件を定義し、論理的に設計する、といった実際のプログラミングに役立つ基礎能力が身に付けられるそうだ。

 14年11月21日現在、「Joint Apps Player」には、自分で撮影した写真が占い結果として表示されるおみくじのアプリや、「あっちむいてホイ」ができるゲームアプリ、クリスマスカードが作れるアプリなど、約50個が公開されている。

 ブロックの組み合わせやデータは自由に変えられるため、構成によって、自分だけのオリジナルアプリを作成できる。ブロックの機能や性能を覚えてしまえば、自分の考えたアプリを手軽に形にできるのだ。「アプリの作成なんて、文系の自分には無理!」とか言ってしまいそうな人でも、意外と楽しくてはまってしまうかもしれない。