マイボトル禁止でペットボトルOKの成田市議会に批判噴出 懇談会ではコンパニオン派遣も

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2017年のゆるキャラグランプリで日本一になった成田市のマスコットキャラクター「うなりくん」(c)朝日新聞社


 千葉県の成田市議会が、議会の委員会室に持ち込める飲料容器をペットボトルのみとし、マイボトルを禁止していたことがわかった。

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 同市議会事務局によると、マイボトルの持ち込みが禁止されたのは9月9日から。8月下旬に市議会議員で構成される議会運営委員会で決まった。新しい規則を知らずにマイボトルを持ち込もうとした議員が注意され、「おかしいのでは」との声が上がったという。

 マイボトルの持ち込みを拒否された同市の会津素子議員は、こう話す。

「これまで私は環境面を配慮してマイボトルを使用していたのですが、9月中旬に『マイボトルの持ち込みはダメだ』と言われてびっくりしました。成田市では現在、ごみの量が増加していて、市民と専門家などから構成される成田市環境審議会では会議室でのペットボトル使用を禁止しています。それで、議会運営委員会の議員に確認してもらったのですが、決定は変わりませんでした」

 近年では、リサイクルされなかったペットボトルが海洋に流出し、魚類や海鳥のほか、アザラシのような海洋哺乳動物が傷つくことが世界的な問題になっている。6月に開催されたG20大阪サミットでも海洋プラスチックごみ問題は最重要議題として持ち上がり、2050年までにゼロにする目標を導入することで一致した。成田市でも、ペットボトルごみの削減計画を掲げている。

 そこで、会津議員がマイボトル持ち込み禁止の経緯をブログなどで紹介したところ、ネット上では「時代に逆行」「言葉ない」といった批判の声が噴出。現在でもその声は広がっている。なぜ、このような決定をしたのだろうか。議会事務局はこう説明する。

「市民から『議員がペットボトルで直接飲み物を飲むのは見栄えがよくない』との苦情があり、委員会室ではペットボトルから紙コップに注いでから飲むことだけが認められました。その時にマイボトルの話も出たのですが、『マイボトルでも直接口に付けて飲むタイプとコップに注ぐタイプがある』ということになり、最終的には議員団が用意したペットボトルの飲み物だけを許可し、紙コップに注ぐことで統一することになりました」

 それではマイボトルで紙コップに注げばいいのではと思うが、持ち込める色をどうするかなどの議論も出て、今回は認められなかったという。

 マイボトル以外にも、会津議員が問題にしていることがある。市議会では年に1回、市長を含む職員と懇談会を開く。そこでは、毎回女性のコンパニオンが呼ばれてお酒のお酌をするのが慣例になっているという。費用は、議員報酬から天引きされる議員団の経費から支出されているので公金は使われていないが、市議会で女性議員は29人中3人だけ。廃止を求めても、賛同が得られないという。議会事務局は、「コンパニオンといっても、配膳とお酌をしてもらうだけのものなのですが、自分たちでお酌をすればいいと考える人がいるのはわかります」と話す。会津議員は言う。

「懇談会でコンパニオンを呼ぶ慣例があるのは、千葉県内では成田市以外で一つだけ。これでは、『成田の常識は社会の非常識』になってしまいます」

 議会事務局では、巻き起こった批判は市民の声として議員に伝え、「今度の運用改善につなげていく」と話している。

(AERA dot.編集部/西岡千史)