孔子自身は母子家庭で育ち、貧しい少年時代を送っています。相談者さんは、「貧富」や「金銭」に基づいた価値観ではなく、もっと大切な考え方を子どもに教えるべきでしょう。
孔子が自分の息子や弟子たちに教えたのは、「物事の本質を見抜く力」です。相談者さんが息子たちに教えるべきは「価格が高いイクラは、本当にいいイクラなのか?」について、自分で考える力ではないでしょうか。物の価格に振り回されるのでなく、「本当にいい食事とは何か? それはどんな味か」「今必要な衣服は何か」など、物事の「本質」に価値を見いだせるほうが、息子さんの人生は豊かなものになるでしょう。堅実な金銭感覚は大事ですが、行き過ぎると自分で考える努力をしなくなってしまうと思います。
また、妻や義父母の「みっともない」「品がない」という発想は、他人に好まれるように見せる「外見」を気にしているのであって、「外見」より磨かないといけないのは、人の「内面」であるはずです。
相談者さんは息子さんたちが、本当に正しい生き方ができる人、社会のためになることを心から楽しめる人になるために、どうか「本質を見抜く目を養う」という尺度で、息子さんたちに接してあげてください。
【まとめ】
人格は習慣によってつくられる。物の価格に振り回されず、物事の本質を見抜く力を養ってあげて
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