この戦争でウクライナは多くの人命を失い、多くの国民が難民となり、多くの都市は破壊された。失ったものはあまりに大きい。
しかし、長い目で見れば、攻め込んだロシアのほうが、ウクライナ以上に多くのものを失うかもしれない。ロシアは政治的にも経済的にも国際社会から孤立しつつある。その状態はこの先も続き、国は貧しくなり、国内が混乱する可能性が高い。
道理に合わない戦争を仕掛けると、大きな代償を払うということを示すことになるだろう。(ジャーナリスト・一色清)
一色清(いっしき・きよし)/ジャーナリスト。1956年生まれ。78年、朝日新聞社入社。経済部記者を経て、「アエラ」編集長、「WEBRONZA」編集長などを歴任。「報道ステーション」「グッド!モーニング」(ともにテレビ朝日系)のコメンテーターを務めた。
ジュニアエラ 2022年 5月号 [雑誌]
朝日新聞出版
著者 開く閉じる