「どんなときも守る」と言ったからには、本当にどんなときでも守る姿勢を見せてください。「どうすれば返してもらえるかな?」「〇〇ちゃんには何て言う? いつ言う?」と一緒に考え、言い方を練習して、翌日は「がんばって!」と送り出すのです。些細なことでも、まずは話を聞いて、「自分でなんとかできるかもしれないね」などと励ますのも大切です。

 その信頼の積み重ねの先に、「いじめられている」という、子どもにとってみじめで苦しい告白が可能になるのだと私は思います。

 (取材・文/神 素子) 

いじめの加害者が「自分はいじめていない」と思い込むメカニズムとは 「“シンキング・エラー”を正すのが予防のカギ」と専門家
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神素子
神素子

ライター じん・もとこ/教育系出版社を経てフリーに。雑誌・ウェブ・書籍などさまざまな媒体で、子育て、教育、医療、介護、高齢期などをテーマに記事を執筆。

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