日本の一条校も人気…シンガポール会場 

 今年初開催となったシンガポール、マレーシアの会場も盛り上がりました。

 シンガポールのフェア会場はサンテックというコンベンションセンターで実施されました。来場は約310人。そのうち約35%がインターナショナルスクール、日本人学校が30%強、そして現地校が約20%でした(それ以外もあります)。帰国する予定は「不明」が約60%、そして「移住希望」が20%弱でした。また帰国後の居住予定地は東京・神奈川・千葉・埼玉があわせて約30%で、首都圏に戻る家庭が多いようです。また、どの対象年齢の学校を探しているかについては、幼稚園・ナーセリー(6歳まで)は約20%、プライマリー・プレップ(6~12歳)は60%弱、セカンダリー(11~18歳)も60%弱と、比較的高年齢層となりました(複数選択可)。

 これは、参加校がシンガポールのインターナショナルスクールなど17校だけではなく、日本のインターナショナルスクール2校に加え、日本の一条校(中高)6校が参加したことが要因でしょう。実際、日本の一条校の個別ブースもずっと混んでいましたし、同時進行で行われたトークショーと学校説明会も高い人気となりました。私が校長補佐を務めるIB教育を実施する茗溪学園や、国際理解教育を推進する啓明学園などだけではなく、土浦日本大学高校や札幌日本大学高校のように、国際理解教育を実践しているものの、大学付属校としての機能も持ち合わせている私学も高い人気となりました。

 一見、海外在住の保護者は、国際理解教育を強力に推進する一条校やインターナショナルスクールを志向する傾向があると思われがちですが、実際はすべてがそのような保護者たちばかりではなく、保護者も多様な考えを持っています。その意味では、海外在住の保護者も日本の保護者と相似形を描いているのです。

国際教育フェア・シンガポール会場。ショッピングセンターと直結しており、11時の開場以降、16時の閉会までコンスタントに入場者でにぎわった。
国際教育フェア・シンガポール会場。ショッピングセンターと直結しており、11時の開場以降、16時の閉会までコンスタントに入場者でにぎわった。

目立つ教育移住…マレーシア会場

 マレーシア(クアラルンプール)のフェア会場は、VEホテルに直結した会議場で行われました。今回初開催でしたが、来場は約240人とこちらも人気でした。

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