そのうち70%強がインターナショナルスクール、日本人学校が10%弱と、インターナショナルスクールに通わせているご家庭が圧倒的でした(現地校、それ以外は少なかった)。帰国後の居住予定地は東京・神奈川・千葉・埼玉があわせて約40%で、シンガホール同様、首都圏に戻る家庭が多いようです。大阪・京都・兵庫は20%弱でした。また、どの対象年齢の学校を探しているかについては、幼稚園・ナーセリー(6歳まで)は10%強、プライマリー・プレップ(6~12歳)は60%弱、セカンダリー(11~18歳)は70%弱と、シンガホール以上に高年齢層となりました(複数選択可)。

 このマレーシア会場では、札幌日本大学高校に加えて、公立のIB校である大阪府立水都国際中学校・高等学校や、神奈川のカトリック女子校の湘南白百合学園などと、学校選択の幅が広がり、どのブースも高い人気となりました。

 私は、ブースの片隅で進学相談を受け付けていましたが、母子でマレーシアに教育移住をされている方が多かったのがとても印象的でした 。保護者ビザ(18歳未満の学生ビザを有している子どもの保護者に対して発行される)の方が約30%もいました。私はトークセッションで、中学受験を含めた国内の教育情報だけではなく、国内外の大学進学についても話したため、それらに関する質問も受けました。シンガポール同様、海外だからと言っても、国内と選び方がそれほどは違わない。良い進学先があれば柔軟に考えたいという、まさに多様化の時代がマレーシアでも到来していることを強く感じました。

国際教育フェア・マレーシア会場。日曜日で親子での参加も目立った。
国際教育フェア・マレーシア会場。日曜日で親子での参加も目立った。
海外大進学もめざせる学校は? グローバル教育に力を入れている首都圏「中高一貫校」ランキング
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井上修
教育アナリスト 井上修

いのうえ・おさむ/1967年生まれ。91年横浜国立大学卒業。同年日能研入社。中学受験雑誌「進学レーダー」編集長、入試情報室室長などを経て、2025年5月に日能研を退社し、同年6月より茗溪学園校長補佐就任。同時に教育アナリストとしても活動開始。

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