そもそも妻はもともと他人なので、過度な期待はするべきではないし、相手の人格は大切にするべきです。夫婦はお互いが独立した存在でありながら敢えて一緒にいる、という関係がいいと僕思っているんです。お互いが離れたら生きていけないと言う夫婦関係もあると思いますが、僕は妻と離れようと思えば離れられるけれども、好きだし楽しいから敢えて一緒にいる、という関係でいたいですね。
――「敢えて一緒にいる」というのは素敵な考え方ですね。
「仲良くしよう」っていう気負いがあると逆に疲れちゃいますけど、お互い自由にやりつつ、毎晩の紅茶タイムの打ち上げで一緒に楽しい時間を過ごすという今の感じが、僕ら夫婦には合っているんでしょう。夫婦も子どももそれぞれの人生を生きつつ、困ったことがあれば助け合い、安心できる場所や逃げ場所になる。妻や子どもたちとは、そういう関係性を築いていきたいと思っています。
(構成/木下昌子)
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