何でこんなに楽しいんだろうとこの前二人で話した結果、僕ら夫婦は「打ち上げ」が好きなんだ、と言う結論に至りました。『不思議の国のアリス』の中に、「誕生日じゃない日(なんでもない日)おめでとう」、というようなセリフがありますよね。あれと同じで別に特別な日ではないけど、今日も1日が終わったね、という意味での打ち上げです。

――どのような話をするのでしょうか?

 いろいろなことを話しますね。例えば、お互いが出演した番組を一緒にチェックして感想を言い合ったり、自分のコメントの前で一時停止して「さぁ、僕はここで何と言ったでしょう!?」なんてクイズを出したり(笑)。妻が翌日テレビ出演する日は僕がまとめているノートを貸して「僕だったら、こんなふうに答えるかな」とアドバイスをすることもあります。ちょっと嫌なことがあった日も、「これをどうやって夜の紅茶タイムで話そう」「いいネタをもらった」ととらえることで前向きに消化できるし、乗り越えるきっかけになるんですよね。

何かに没頭する生き方を示したい

――紅茶タイムでは、子育てについて話すこともありますか?

 もちろんです。長女の妊娠中から、子育てについてはよく話してきました。まずは無事に生まれてきてほしいというのが一番、それだけでありがたいよねというのはありつつ、夫婦ともに感じていたのが、自分が好きなこと、楽しいと思うことに没頭する生き方を子どもたちに示していきたい、ということでした。

 人生がトラック一周を周るレースだとしたら、幸せな人生かどうかが決まるのは第4コーナーを過ぎてからだと僕は思っています。じゃあ人生の終盤の幸せって何なのかと考えると、それは究極、自分が面白いと思える何かを持っていることなんじゃないかな、と。

好きなことこそ手を抜かない

――そういった考え方は、ご夫婦共通なんですね

 このように考えるようになったのは、妻の影響でもあります。大阪出身の妻からよく聞いていた「オモロい」を最重視する関西の人たちの考え方って、すごくいいなぁと思うんです。

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