2つ目に良かったことは、運動会のための練習時間が減ったことです。
1日運動会から、午前中だけの半日運動会になったことで、競技数が減ったり、1つあたりの競技時間や団体演技時間が短くなったりしました。以前は、6年生の組体操は20分~30分ほどでした。でも、今は5分~10分程度になりました。短くしないと午前で収まらないからです。
保護者にとっては物足りないかもしれません。一概には言えないですが、競技数が多いほど、競技時間や団体演技の時間が長いほど、練習のための時間が長くなります。見栄え良く、凝った演出があるほど、たくさんの練習が必要になります。
週2~3時間の体育の授業時間では足りなくなります。すると毎日、運動会練習をすることになります。ひどいと、1日2時間練習がありました。もっとひどいと、予行練習がある日は1日3時間も練習がありました。その分、他の教科の学習時間を削っているのです。そして、運動会が終わると、しばらくは体育の授業がなくなるのです……。
また今は、昔と違って、様々な教科教育活動が入ってきて、運動会の練習ばかりしているわけにはいかないというのも実情です。おまけに、習い事で忙しい子どもも増えていると感じます。午前中に運動会があり、午後からは習い事という子どもも多いです。
そして、運動会の練習時間が短くなることは、体育や運動会、運動が好きでない子どもにとっても良いことだと思います。
3つ目は、お弁当の用意がなくなったことです。
私が子どものころや教員になったころは1日運動会で、運動場や講堂で、子どもは保護者とレジャーシートを敷いた上でお弁当を食べていました。
でも、1日運動会から半日運動会になったことで、お弁当の用意が必要なくなりました。家庭ごとに家やお店で昼食を食べるようになったからです。


私のように「お弁当を用意する負担がなくなって良かった」と思われる保護者もいれば、「学校でわが子と一緒にお弁当を食べるのが楽しみ」と思われる保護者もいるかと思います。しかし、子どもの中には、お仕事で運動会に来られない保護者もいます。
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