関西在住で、長女ケイさん(高校2年生)、次女フミさん(中学2年生)、長男ユキさん(小学5年生)の3人を育てる三本阪奈さんは、5年前からインスタグラムに漫画を投稿し、現在はフォロワー54万人超! 個性的な3きょうだいと、行動が空回りしがちなパパ、三本さんの日常を描いた漫画が人気を集め、単行本『ご成長ありがとうございます』シリーズ(新潮社、既刊6冊)にもなりました。著者の三本さんに、漫画を描き始めたきっかけや、漫画に込める思いを聞きました。

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お友だちのハイタッチを真顔ですり抜ける次女 フォロワーが一気に20万人に

――漫画を描き始めたきっかけは?

 一番下のユキが3歳になるまでは、本当に記憶がないぐらい毎日がバタバタしていました。ユキが3歳になって、自分でできることも増え、私にも以前よりは余裕が出てきて、はじめて漫画を描いたんです。わが家の失敗談や面白い出来事を、祖父母や親戚たちと共有できたらと思って。少しイラストを添えて描いたら喜んでくれて、次第に、1つの出来事を4コマ漫画仕立てで書くようになりました。そうしたら、さらに祖父母たちが喜んでくれて、調子に乗ってインスタにもあげるようになったんです。

――漫画を投稿して、周りからはどんな反応がありましたか?

 関西だからか、周りにおおらかなママが多かったですね。関西はお笑い好きな人が多いし、ママたちと会うと、「うちの子、こんなことをしていた」「うちなんて、こんなんよ」ってネタバトルがはじまる。他のママが、うちの子のネタまで持っていたりして(笑)。愚痴としてではなく、面白いネタとして披露して盛り上がれる、ありがたい環境でした。子どもたちも、自分たちの話をされることに抵抗がなかったので、漫画にしやすかったです。

――特に反響が大きかったお話は?

 次女のフミの話ですね。きょうだいの中でも特にマイペースで予想ができない言動が多いのがフミです。幼稚園のころは、感情を表に出すことが苦手な子でもありました。お友だちのハイタッチを真顔ですり抜けたり、間違いを恐れて手を挙げなかったり、手を挙げていないときに当てられて泣き出したり……。でも、お友だちもフミの性格を理解してくれて、幼稚園生活を送ることができました。ちょっとずつちょっとずつ、成長していってほしい。そんな願いを込めて描いていました。インスタに投稿したら一気に20万人ぐらいフォロワーが増えてびっくりしました。

マイペースな次女・フミさんのお話を読む(全7枚)

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永野原梨香
永野原梨香

ながのはら・りか/『週刊エコノミスト』、『AERA』『週刊朝日』などに勤務し、現在、フリーライター。識者インタビューのほか、マネーや子育てをテーマに執筆中。

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