おすすめポイント

「きょう」「きのう」「あした」は小学校入学前に理解する子もいると思いますが、「おととい」や「あさって」となると、少し難易度が上がります。ましてや「しあさって」なんて、日付や曜日の感覚がまだ身についていない小さな子どもにとっては、意味がわからないかもしれません。
でも、心配することなかれ。このお話は、「しあさって」がまだわからない子も楽しめるよう工夫されているのです。お母さんがくまの子に「しあさって」を教えるシーンには、カレンダーが描かれています。お母さんは、「きょうが ここ」と5月のカレンダーの5日を指さします。そして6、7、8の数字を順に指しながら、「となりが あした、つぎが あさって、それから しあさって」とわかりやすく教えてくれます。
翌日になれば、「しあさって」は「あさって」になりますが、変わらず「お父さんはしあさってに帰ってくる」と言い続けるくまの子に、お友達のうさぎの子が、1日経ったからあさってだよと教えてくれます。こんな風に周りの人がやさしく教えてくれたら、日付の感覚もすぐに身につきそうです。
「もうすぐお父さんが帰ってくるんだ」とうれしそうに話すくまの子に対して、「よかったね」「いいね」「うれしいね」と言ってくれるお友達。動物たちを擬人化して愛らしく描いたのは、はたこうしろうさんです。
ラストに向けての18ページ分は、まるまるお父さんが帰ってくる当日のことが描かれています。お父さんを待つくまの子のワクワクした気持ちと喜びがまっすぐに伝わってくるお話です。
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