――思春期になると、子どもたちはさまざまな選択をしていきますが、そのときも同じですか?
同じですね。13歳なら13歳に戻って考えます。年齢が上がるほどリアルに思い出せると思うので、なおさら子どもに近づいていけると思うんです。
でもそれは、「私がこうだったから、あなたもそうでしょ?」ではなくて、同い年の親友みたいな感じで話してほしいということ。
話してくれた思いはちゃんと受け取って、その気持ちを守ってあげられる親でありたいですね。
――そんなふうに子ども主体で考えられるのはどうしてでしょう?
私の10代20代は、とにかく突っ走っていたんです。忙しくて忙しくて、「がんばらなくちゃ」「やりきらなくちゃ!」って頭でっかちでした。
もちろん、かけがえのない充実した日々でした。でもすごく楽しかったか……といえば、少し違う。
せっかくの青春ですから、もっと楽しめばよかったって思うこともあります。
若い時期って本当に一瞬。やりたいことに夢中になれるのも一瞬。子どもたちには、その年齢を十分楽しんでほしいって思うんです。
でも、もし20代で子どもを産んでいたら、違ったかもしれませんね。「私もがんばってるんだから、あなたもがんばりなさい!」って思ったかも。
私は、30代になって「ゆったり人生を楽しもう」と思えるようになってから子どもを産んだので、そんな気持ちはないです。
それぞれのペースで、好きなことを見つけられたらいいなと思います。
――3人の子育ては大変だと思うんですが、余裕を感じます。
そんなことはないですよ(笑)。でも、YouTube(「鈴木亜美のあみーゴTV」)の存在には助けられていると思います。
あたふたしている自分の姿を画面で見ていると、自分でも笑っちゃうんです。大変なことも笑い飛ばせるようになりました。
――コメント欄には共感の言葉も多いですよね。
うれしいですね~。私は若い頃からずーっと仕事をしていたので、職業に関係なく「ママ」という立場だけでいろんな人とつながっていることが幸せです。
時代に恵まれたな、って思うんです。私にとっていい時期に子どもを産んで育てられていることに、いつも感謝しています。
(取材・文/神 素子)