でも息子はそういうタイプではなく、公園に誘ってもいやがることがあって。家で絵を描いたり、歌ったりするのが好きなんです。体力をつけてほしいと思って、体操や水泳を習わせていたんですけど、体操はやめてしまいました。最近は音楽教室やアートスクールの体験に行ったのですが、それが楽しいみたいですね。ギターもやりたいと言っています。最初のうちは、自分のイメージと違うことにちょっとびっくりしましたけど、いまは本人が好きなこと、向いていることを見つけられるといいな、と思っています。
――いろいろと体験させているんですね。
息子がこの先もずっと笑顔で幸せでいてくれたらそれでいいんですけど、そのためにも、いろいろなことをやってほしいと思っているんです。将来の選択肢を広げるために、勉強も運動もがんばったほうがいいって伝えています。
その一方で「誰が言うてんねん」って思うんですよね。もう1人の自分から「お前は何もやらんと、芸人になってるやん。よう言えるな」って言われているような。ただもっと勉強をしておけばよかったとか、部活を頑張っておけばよかったという後悔もあるんですよね。
妻には仕事を続けてほしかった
――ご夫婦共働きだそうですね。
僕は何となく妻に仕事を続けてほしいと思っていて。僕らはお互い41歳のときに結婚したんです。妻はそれまでずっと仕事をしてきていますから、やりがいもあるでしょうし、突然専業主婦になったらそのギャップで生活に張り合いがなくなってしまうかもしれないと思ったんですよね。子どもができて大変になったら、またそのときに考えればいいくらいの感じで。結局妻は仕事をずっと続けていて、息子は1歳くらいから保育園に預けていました。
――家事や育児はどのように分担してきましたか?
妻がやることのほうが多いですけど、保育園時代の送りは基本的に僕の担当で、習い事や病院も行けるときは連れて行きます。家事全般もやれるときは何でもやります。でもお互い働いているから、時間がないときにはスーパーのお惣菜で十分だと思っているし、洗濯物がたまっていてもほかに着るものがあればいいやくらいの感じなんですよね。
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