いろんなネタを試して、自分に相性がいいスタイルを見つけるのもひとつの手だよね。

笑わせるときも“あきらめない心”が大事

 それと、よしおが人を笑わせるときに大事にしているのが、あきらめないこと。そして、目の前の人を楽しませようという気持ちを強く持つこと。

 今のスタイルにたどり着くまでに、さまざまなネタのスタイルを試したという話をしたけど、「そんなの関係ねぇ!」という言葉は、あきらめなかったからこそ降ってきたと思うんだ。

 そして、あきらめないでもがいていると、助けてくれる人が現れる。よしおは瀕死寸前のところを、先輩芸人に何度も救ってもらった。

 あきらめたり、ウケないからといってすねたりすると、人が近寄りがたい空気が出てしまって、助けてもらえることも少なくなってしまうのかな、って思う。

 もちろん、スベったときはつらいよ! そんなときよしおは、芸人仲間とご飯に行って、たくさん話すようにしている。あとからスベったことを振り返る時間って、実はすごく面白いんだ。「下手こいた~」っていう失敗談として話せるからね。よく笑ってくれる人がいると、より救われるよ(笑)。

 スベッたことをイジってくれる先輩の存在もすごく助かる。「なんでそんなこと言うんですか!」って返すんだけど、すごく心が軽くなるんだよね。それでも解決しなかったら、たくさん寝て忘れるかな(笑)!

最初から爆笑をとれる人はそんなにいない

 ここからはちょっと専門的な話になるけど、人が笑うのは、その場の「空気」も関係しているんだ。テレビの漫才大会なんかで、準決勝ではすごくウケていたコンビが決勝ではスベっちゃったっていうことがよくある。こればっかりは経験や運も関係するからすぐ実践できるアドバイスが難しい……。よしおも毎回毎回みんなを笑わせることができているわけじゃないし、いくら才能がある人でも最初からお客さんを爆笑させられる人なんて、そんなにいないんじゃないかな。

 だからこそ、いろんなスタイルを試すことと、何よりあきらめない気持ちが大事なんだ。面白いネタができたら、ぜひよしおに見せてね!

 ……って、僕は思うんだけど、君はどう思うかな?

(構成/布施奈央子)

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小島よしお(こじま・よしお)/1980年、沖縄生まれ千葉育ちのお笑い芸人。早稲田大学教育学部国語国文学科卒業。「そんなの関係ねぇ!」でブレーク。2020年4月からYouTubeチャンネル「小島よしおのおっぱっぴー小学校」で子どもの学習を支援する動画を公開。キッズコーディネーショントレーナーの資格を持ち、子ども向けのイベントを多数開催している。

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