全日制高校
日本の高校の中で一番生徒数が多いのが普通高校、高校生の90%を占めます。
全日制のメリットは、大学に進学しやすいことです。
上位校と言われる進学校では、指定校推薦と呼ばれる学校推薦(学校で推薦されれば、簡単な小論文面接だけで合格できる。よほどのことがない限り落ちることはない)も豊富、先生たちの受験指導経験も豊かです。
一方で、基本的に毎日(週5日)通学することが求められ、年間2/3以上の出席が進級の条件になります。
地域によって異なりますが、高校入試についてお話ししますと、私立の受験教科は主に英語・数学・国語の3教科で1月から2月に、公立は英語・数学・国語・理科・社会の5教科で2月下旬から3月上旬に行なわれる学校が多いです。
よく「私立と公立、不登校でも受け入れてくれるのはどちらか?」というご質問をいただくのですが、「地域ごと・学校ごとに差が大きく、一概に言えない」というのが現状です。
誤解を恐れずに言えば、15年くらい前までは、公立高校のほうが不登校の受け入れに積極的(というか、入試で点数さえ取れれば出席日数は不問、内申点の割合も低い)というところが多く、私立では出席日数が少ないことが合否に関わる学校も多かったのですが、いまは本当にその学校や地域の方針次第だという印象です。
昨今、公立高校の受験は、地域によってさまざまなローカルルールが適用されています。
学校や市の教育相談センターなどに問い合わせると、その地域のルールを説明してもらえます。
現行、一番多いのは、入試について「内申点30%、当日点70%の合算」というものです。よく、「完全不登校で内申点が最低点に近いので、高校入試はあきらめなければならないのでは」と心配される方もいらっしゃるのですが、その地域の方針や合格点の算出の方法によっては、当日点でより高得点を取ることで合格することも可能です。
一方で私立高校は、高校によって本当に方針がさまざまです。
「入学試験でどんなに点数を取っても、出席日数が規定に達していないと合格は出せません」という立場をとる学校や、「入学試験の点数によって合否が決定する。特に出席日数は問わない」とする学校、「いままで不登校だった生徒たちを、むしろ積極的に受け入れて教育したい」とする学校など、いろいろです。
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